2024/07/05
環境問題への意識が高まる中、住宅購入を検討する際に「エネルギー効率」を重視する方は多いのではないでしょうか。
特に、地球温暖化対策や省エネ意識の高い方は、住宅のエネルギー消費量を減らし、光熱費を抑えたいと考えるでしょう。
そこで注目されているのが、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)です。
ZEHは、断熱性能や省エネ性能を高め、さらに太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用することで、年間のエネルギー消費量を実質ゼロにすることを目指した住宅です。
本記事では、ZEHの概要やメリットについて詳しく解説していきます。
目次
□ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の基本とは
ZEHは、住宅で使う一次エネルギーの年間消費量が、おおむねゼロの住宅です。
一次エネルギーとは、電気に変換される前の石炭や天然ガスなどのエネルギー資源のことです。
ZEHは、断熱性能と省エネ性能を高めることでエネルギー消費量を減らし、さらに太陽光発電などの再生可能エネルギーを生み出して、消費量を相殺することで、実質ゼロ以下を実現します。
*ZEHの定義と特徴
ZEHは、省エネ住宅の中でも特に高い基準を満たした住宅であり、省エネ住宅の最上位モデルと言えるでしょう。
ZEHの特徴は、以下の3つです。
1:断熱性能・省エネ性能の向上
断熱材の厚みや窓の種類、換気システムなどを工夫することで、室内の温度変化を少なくし、冷暖房の効率を高めます。
2:再生可能エネルギーの活用
太陽光発電システムや、風力発電システムなどを設置し、住宅で使う電力を自給自足します。
3:エネルギー管理システムの導入
住宅全体のエネルギー消費状況を把握できるシステムを導入することで、無駄なエネルギー消費を抑制します。
*ZEHの普及状況
日本では、政府が2020年までに新築住宅の平均でZEHを実現することを目標に掲げています。
そのため、近年はZEHの普及が進み、ハウスメーカーや住宅関連企業なども積極的にZEH住宅の販売を行っています。
□ZEHのメリットとその実際の効果
ZEHには、光熱費削減や災害時の電力確保など、様々なメリットがあります。
1:光熱費削減
ZEHは、断熱性能や省エネ性能を高めることで、冷暖房の使用量を減らし、光熱費を大幅に削減できます。
さらに、太陽光発電で発電した電力を自家消費することで、電気料金の削減にもつながります。
2:災害時の電力確保
ZEHは、太陽光発電システムや蓄電池などを設置することで、停電時でも電力を供給できます。
災害時など、電力供給が不安定な状況でも、安心して生活を送ることができます。
3:資産価値の向上
ZEHは、省エネ性能が高く、環境負荷が低いことから、資産価値が向上する可能性があります。
将来的に住宅を売却する場合、ZEH住宅は高く売れる可能性も期待できます。
4:ヒートショックの軽減
ZEHは、断熱性能が高いため、室温が安定し、ヒートショックのリスクを軽減できます。
ヒートショックとは、寒い部屋から暖かい部屋へ移動する際に、急激な温度変化によって起こる体調不良のことです。
高齢者や小さなお子様がいる家庭では、特に注意が必要です。
ZEHは、健康面にも配慮した住宅と言えるでしょう。
□まとめ
ZEHは、断熱性能と省エネ性能を高め、さらに再生可能エネルギーを活用することで、年間のエネルギー消費量を実質ゼロにすることを目指した住宅です。
ZEHには、光熱費削減、災害時の電力確保、資産価値の向上、ヒートショックの軽減など、様々なメリットがあります。
環境問題への意識が高まる中、ZEHは、経済的なメリットと環境保護を両立できる住まいとして、注目を集めています。